自己破産からの再出発~体験記~
借金600万円の自己破産体験記。

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専務から呼び出し
・・・体験記の続き。

 そこはカラオケBOX?なぜか東条専務(仮名)に呼び出しを受けた私が、面会に通されたのはとあるカラオケBOXの一室だった。
(なぜ、わざわざBOXなんだろう?)
私は疑問に思いながらも東条専務にあった。

「中村君。会社に裁判所から君の給料差し押さえ(強制執行)の通知が社長宛で届いているが、どういうことだね・・・」

そう言って専務はその通達所を私に渡して見せた。その瞬間、私が東条専務から呼び出しを受けた理由が分かった。債権者である消費者金融の1社が地裁に執行願いを出したのだと。
 すでに、何社からか支払い請求の訴訟が地裁に出されており、私はその通達を受けていた。請求の申請は各消費者金融が当然に債権を持っているので、自己破産裁判中とは言っても債権者の請求訴訟は認められる。訴訟の内容については簡易裁判で出頭が命じられていたが、私は自己破産裁判中であったのでそれを無視していた。

 無視したのは、この訴訟そのものに実質的な意味が無いからであった。仮に支払い請求が認められ私が支払ったとしても、自己破産裁判中のことであり、免責後は結果的に債権者へ渡した金銭は返還請求できる。法的に不当利得としてその返還義務が債権者に生じることになるからだ。
(民法703条:法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼしたものは、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う)

当時私はそんなことは知らなかったが、弁護士からのアドバイスでそうしていた。当然強制執行などしても供託したお金があとで不当利得として返金を求めることができるので、債権者も二度手間となるような手続きをわざわざ行わない。弁護士が介入していれば当然のことである。

 ところが、私は自分で申し立てをしており、まったくの素人の一人裁判(自己破産申し立て)であったため、債権者側が法的な行動に出てきたのであった。

私は、自己破産の裁判中であることを専務に話さざるを得ない状況となってしまった。

私「実は専務、私は現在自己破産の裁判中でございまして・・・」

専務「何っ・・・」

(つづく)

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